日本初の贈答用高級ラスクは、1994年に ここ山形のシベールから生まれました。
当時ラスクといえば 残ったパンの再生品。
当初はパン屋で売れ残ったフランスパンをラスクにしていました。
売れ残りのフランスパンで作ったラスクはお店で飛ぶように売れ、、、店主はこう思いました。
「ラスクのためにフランスパンを焼き、そのパンをラスクにしたらどんなにおいしいものができるだろう」
しかし「初めからラスクにするためのフランスパンなんて焼けるものか!」
こう言って、シベールのパン職人は抵抗しました。
しかしその彼も、焼きたてのフランスパンから作ったラスクを口にした瞬間、納得したのです。
こうして日本初の進物型ラスクが誕生しました。
蔵王の麓にあるシベールのラスク工場 「麦工房」では毎日朝早くからラスクのためにフランスパンを焼いています。
・日本で製粉された シベール専用の特製の小麦粉を使っています
・生地作りには 月山を源流とする山形のおいしい水を使用
・北海道産の生乳を原料とした特製フレッシュバターの上澄みだけを贅沢に使います
・グラニュー糖は不純物の少ない 大きな結晶の「本グラニュー糖」をふりかけます
■おいしさを左右する仕込み
ラスクを作り始めてから一貫して変わらないのが、小麦粉とイーストと塩、そしてここ山形の清らかな水だけで焼きあげる油脂を含まないフランスパン。
イーストはフランス産のドライイーストを、塩は赤穂の天塩を使っています。
おいしいフランスパンは生地作りが肝心。その日その日の気温・湿度に合わせて、パンの発酵をコントロールし、毎日生地と真剣に向き合っています。
■パンを焼く前のひと手間
窯入れの前のフランスパンに1本1本 職人が愛情を込めてクープを入れます。
そのために手間がかかるし、思いのままにふくらむので形がふぞろいになります。
しかし クープを入れることでパンの個性が引き出され、おいしいフランスパンが焼きあがります。
■じっくりとトンネルオーブンで焼きあげます
1cmにスライスされたフランスパンは 特製フレッシュバターの上澄みとグラニュー糖のシャワーを浴びて 20mのトンネルオーブンの中へ
ラスクとは「二度焼き」という意味。ゆっくり、じっくり キツネ色に焼きあげ、完成です。
シベールでは フランスパンを焼く前に「クープ」という切れ込みを入れ
型に入れずにのびのびとフランスパンを焼きあげます
そのため生地が膨らむ際に大小の小さな穴があきます
ラスクにする前にフランスパンをスライスすると
形がさまざまで 表面には穴がぼこぼこ
でもこれは おいしいフランスパンが焼きあがった証なのです
私たちはこの穴を「おいしいポケット」と呼んでいます
このポケットにフレッシュバターが染み込み
食べると「サクッ」「ほろっ」と崩れるような食感を生み出すのです